田辺三菱製薬株式会社 経営企画部 CEO室長 土屋 直和氏、CEO室 清水 弘美氏 CEO室 橋本 寿美子氏にシーエーシーの秘書室システムOliveを導入した経緯とその効果について詳しく聞きました。
 

田辺三菱製薬の創業は1678年。日本の医薬品産業発祥の地である大阪・道修町(どしょうまち)で合薬「田辺屋振出薬」(たなべや薬)を製造販売したことに始まります。以来、道修町に本社を置き330年以上の歴史を礎に現在は、国内だけでなく世界に向けて新薬を創製する企業として、重点疾患領域である自己免疫疾患、糖尿病・腎疾患、中枢神経系疾患の薬剤をはじめ、ワクチンなど特徴ある医療用医薬品を提供するとともに、ジェネリック医薬品、一般用医薬品の販売を通じて幅広い医療ニーズにも対応しています。当社の事業にまつわる歴史的資料を集めた「田辺三菱史料館」を本社に併設し、一般公開しています。

「医薬品の創製を通じて、世界の人々の健康に貢献します」を企業理念として医療の未来を切り拓き、国際創薬企業として社会から信頼される企業になることを目指しています。



役員と秘書間の連携をスムーズにする秘書室システムOliveを導入
−「秘書室システムOlive(以下、Olive)」をどのように利用しているのか教えてください。
 
CEO室では、秘書業務に特化したOliveの導入と、既存システムからOliveへのデータ移行を依頼しました。

OliveはWebアプリケーションで、Oliveのプログラムは社内のWebサーバーに導入しました。役員や秘書などのユーザーは、社内ネットワークでサーバーにアクセスし、Internet ExplorerでOliveを利用しています。サーバーライセンスのため、ユーザー数の増減を気にせず使用することができます。

現在は下図のように役員20名、CEO室7名と、各役員の担当秘書を中心に、役員会議の事務局やその他CEO室長が許可した社員でOliveを使用しており、利用者数は全体で約70名ほどになります。
 
図 Oliveの活用概要
 
Oliveにはいろいろな管理機能がありますが、今は主にスケジュール管理と会議室管理を使用しています。

役員スケジュールに関してはOliveのセキュリティ機能を使って、追加・更新の権限や、参照できる範囲の権限を細かく設定しています。CEO室は全役員に対しフルコントロールのアクセス権を持っていますが、役員担当秘書は担当役員に対してのみフルコントロールの権限を持ちます。役員会議の事務局とCEO室長が許可した社員は、詳細な内容は一切見ることができず、役員の予定が空いているか・空いていないかだけを確認できるようにしています。


既存システムの保守が終了
−Oliveを導入した背景を教えてください。
 
当社では機密性が求められる役員のスケジュール情報を、社員用のグループウェアとは別に、役員と秘書、秘書間の連携を効率的かつスピーディーに行えるように、2007年に秘書室向け(現在、CEO室)のグループウェアを導入し、活用してきました。

しかし2012年、このグループウェアの会社から販売終了と2015年6月末をもってサポートも終了するというアナウンスがありました。重宝していたのですが、仕方がありません。そこで、2015年7月から使える新たなシステム製品の選定をすることになりました。
 
経営企画部 CEO室長 土屋 直和氏


過去ログの移行が必須条件
−どんな製品を検討しましたか。
 
情報システム部からは、三菱ケミカルホールディングスの秘書が使用しているツールや、当社の一般社員向けのスケジューラーをバージョンアップして使えないかという打診がありました。検討した結果、どちらもこれまで蓄積してきた過去のログを移行できないという点で選択肢から外れました。

過去のログは、秘書にとって大きな財産です。例えば、ある役員が会食することになったとしましょう。このとき、前回「いつ・どこでお会いしたのか」「会食の店はどこで」「どこが幹事をしたか」「手土産は何を渡したのか」などの情報がログとして蓄積されていれば、検索して今回の会食に生かすことができます。さらに、秘書が休暇中に別の誰かが代わりに対応する際や、秘書が交代した場合でも、ログが共有されていれば適切な対応ができます。過去の情報は記録していないと忘れますし、スケジュール帳だと探すのに時間がかかります。過去のログを新しいシステムに移行できないというのは、考えられませんでした。

そこで、当社がこれまで使ってきた秘書室向けのグループウェアと同等の機能を実現できそうな製品を3社ピックアップし選定を行いました。


5つの要件を策定
−新たな製品選定するうえでの要件を教えてください。
 

以下の5つの機能要件を満たしているかどうかについて比較・検討しました。

1)アクセス権を設定することにより、情報開示範囲を選別できること
役員のスケジュールは機密性の高い情報も含まれていますから、誰でも閲覧できてしまうのはセキュリティ上問題があります。とはいえ、詳細な内容も記録しておき、秘書同士で共有できるようにしたい。そこで、情報開示範囲をきめ細かく設定できることを要件としました。

2)スケジュール内容、顧客情報、面談実績の蓄積ができ、過去の記録・検索が可能なこと
この点の重要性は、先にお話したとおりです。既存システムに蓄積されている過去のログをすべて新しいシステムに移行できること、様々な条件をキーにして過去のログから素早く検索できることを要件としました。

3)会議室の予約が役員スケジュールと連動し一括管理できること。それによって予約忘れの解消や確認作業の簡易化ができること
役員のスケジュールを決めていく際、社内の打ち合わせの場合は会議室を使用することになります。この会議室予約を手間なく素早く行うには、スケジュールと紐づけて管理ができ、必要な情報が連携できることが重要です。スケジュールの日時を変更した場合は、連動して会議室の予約も自動的に変わることも要件にしました。

4)スケジュールの印刷様式を選択できること
役員はモバイルPCでスケジュールを確認していますが、場所と状況によってはモバイルPCを使えないことがあります。また、土日などに役員から連絡が入ることもあります。そういった場合のために、スケジュールを印刷して持ち歩けるようにしています。用途に応じて印刷様式を選択でき、日時・件名・詳細内容が出力できることを要件としました。

5)操作性上のストレスがないこと
業務に追われる日々ですから、早く新しいシステムに慣れ業務を円滑に行うためには、ユーザーがシステムの操作で頭を悩ますことなく、直感的に使えることが重要です。役員が違和感なく新システムを利用できるよう、できるだけ見慣れた既存のシステムに近い製品というのもポイントにしました。



導入実績とサポート体制を評価
−Oliveを選んだ理由と導入までの経緯を教えてください。
 
CACを含めピックアップした3社に詳しい説明をいただいたのが2012年の12月です。時間をかけて比較・検討を行った結果、こちらで設定した選定要件をすべてクリアしていたのがOliveでした。さらに導入実績が豊富である点や、専任のサポート体制があることなど、総合的にOliveがもっとも優れていると判断しました。

2015年5月中旬からシステム構築とデータ移行をスタートし、6月末にサービス・イン。その後テスト期間を経て7月15日には本番運用を始めました。既存システムからのデータ移行がある場合、通常は3カ月かかるそうですが、サポート終了前にサービス・インできるようにお願いしたところ、タイトなスケジュールでしたが、なんとか2カ月ですべての構築を終えることができました。その間に、Oliveのシステム管理者向け研修やユーザー向け教育も実施していただきました。これら導入時の説明会はとても有益でした。
 
経営企画部 CEO室 橋本 寿美子氏


秘書の仕事を理解した実用的機能が豊富
−Oliveで評価する機能について教えてください。
 
1年以上利用したからこそ分かった、実務で便利な機能を挙げたいと思います。

◎きめ細かいアクセス権の設定(参照できる項目のレベルまで設定可能)
役員のスケジュールへのアクセス権限を11段階のレベルで設定できるため、誰にどの項目を開示・非開示するのかをきめ細かく設定することができます。この高いセキュリティ機能によって、当初予定していたよりもユーザーの範囲を広げて利用しています。必要な情報を全て入力してもシステム側で自動制御されるので、機密情報が漏れる心配はありません。

◎更新情報はログで確認できる
登録者やデータ更新者のログが残るため、登録履歴で誰がいつ登録し更新したのかを確認できるので便利です。通常役員のスケジュールは秘書が入力しますが、役員によっては自分で入力・更新する場合があります。この場合、最近更新された予定にはお知らせマークが表示されますし、指定した日に更新したデータ、追加したデータを検索して確認することもできるので、更新情報を見落とすことはありません。

◎複写機能で入力の手間を省ける
定例会などの定期的な行事は複写機能で登録すると、とても効率的だと思いました。例えば、毎週月曜日は定例会とした場合、すべての月曜日に定例会スケジュールを入力するのは手間です。Oliveでは一回予定を入力するだけで、あとは複写機能ですべての月曜日に定例会の予定を入れることができます。

◎キャンセルしてもデータを残せる
Oliveには予定の削除とは別に、キャンセルという機能が用意されています。キャンセルのチェックボックスにチェックを付けると、その予定はスケジュール画面上は見えませんが、登録したデータは残っています。あとから別の日にその予定を行うことになった場合、キャンセルしたデータを復活させ再登録に利用することができます。この機能には「秘書の仕事を細やかに理解しており、業務をスピーディーに行えるように設計されている」と感じます。

◎期間スケジュールを設定できる
例えば一週間の東京出張があった場合、「出張」でスケジュールが埋まってしまうのではなく、期間スケジュールを使って、この1週間は東京に出張中であるというスケジュールと、出張先での細かいスケジュールを重ねて入れておくことができます。役員は点々と移動されることが多いのですが、今どこで何をされているのか一目で分かります。出張の詳細内容だけでなく、出張中の個々のスケジュールの詳細内容もログとして残しておくことができます。

◎グループ機能で参照する人を絞り込める
スケジュール画面には参照できる役員の予定が表示されるのですが、グループ機能を使えば、例えばよく参照する役員が限られている場合、グループに登録された役員の予定だけに絞って見ることができるので、とても便利です。

◎検索結果をExcel形式のファイルに出力できる
検索した結果はExcelファイルに出力し、必要なデータだけを編集して上司に提出するなど、データを別の形で活用しています。


カレンダー形式の帳票をカスタマイズ
−導入後、帳票のカスタマイズを依頼した理由を教えてください。
 
実は製品選定の際、要件の1つだった「スケジュールの印刷様式を選択できること」について検討したとき、Olive標準の印刷様式は当社が希望していたものとは少し違っていました。特にOliveのカレンダー形式は、出力できる項目が件名と場所だけに限られていて情報量が少ないと感じていました。役員も、これまで使っていた詳細内容まで入ったカレンダー形式の帳票に見慣れていたので、「誰と」「どんな要件で」などの細かな情報も盛り込んでカレンダー形式で印刷できるようにカスタマイズをお願いしました。結果、当社の要望どおりのプリントアウトが可能になりました。

ただ、印刷対象項目に入力した内容は全て印刷されてしまいますから、文字数が多過ぎると見づらくなります。印刷した時に見やすいように、入力する文字数の調整や不要なデータは別の項目欄に入れるなど、入力の仕方にも工夫をしています。


素早いレスポンスの専任サポート
−導入後のサポートについてはいかがですか。
 
CACは専任の方が電話やメールで対応いただけるので、対応がスムーズかつ迅速で大変助かっています。例えば、役員交代時の設定変更などのちょっと面倒な設定が発生した際は、オリーブサポートに電話すれば、すぐに的確なアドバイスがいただけます。

いまのサポートに十分満足していますが、さらにお願いしたいことが1つあります。私たちは日々の仕事に追われてなかなか新しい事にチャレンジすることができないのですが、そうした中でもOliveを使っていて、いまだに「こんなとこができるんだ」と思うことが多々あります。使っていない機能がまだまだたくさんあると思うので、メールマガジンなどでワンポイントレッスンしていただけると助かります。
 
経営企画部 CEO室 清水 弘美氏


秘書業務には欠かせないシステム
−秘書室システムOliveを検討しているユーザーに対し、先輩ユーザーとしてアドバイスなどがありましたらお願いします。
 
システム化によって業務を効率的に行えるようになりました。いまではOliveがなければ仕事になりません。秘書業務を効率化したいと考えている企業には、Oliveのような秘書業務に特化したシステムが必須だと思います。なぜなら、"日々の秘書業務を効率的なものとするため、あらゆる機能が秘書業務に最適化されている"からです。

「一般的なグループウェアでいいのでは?」と思われる方もいるかもしれませんが、セキュリティの面で一般社員とは一緒に管理できないと考えます。ログの蓄積および検索性をとっても、秘書業務に特化したOliveに勝るシステムは少ないのではないでしょうか。今後は個人情報管理や慶弔贈答管理なども利用を拡大し、後輩も活用できるデータベースを残していきたいと思っています。


−最後にOliveおよびCACに期待することをお聞かせください。
 
今後は、スマートフォンで参照できる環境を整える必要があると考えています。その場合のサポートを含め、CACにはOliveを使いこなしていくためのバックアップを希望します。これからもよろしくお願い致します。


お忙しい中、貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。
 

 田辺三菱製薬 CEO室(大阪本社)の皆さん

 左端はCAC ソリューションカンパニー ソリューションビジネス部
 セールスマネジャー  舟本 英嗣

 右端はCAC ソリューションカンパニー ソリューションビジネス部
 オリーブサポート  情野 涼子



田辺三菱製薬株式会社
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