ディップ株式会社様

「CACの仮想デスクトップソリューション導入で、デバイスにもロケーションにもとらわれない環境の実現とともに、営業社員の業務効率向上に大きく貢献しました。」

ディップは、『バイトルドットコム』『はたらこねっと』『ナースではたらこ』を始めとする、人と仕事を結ぶ求人情報サイトを運営している会社です。
CACの仮想デスクトップソリューション“フリキタスVDI”の活用状況について、情報システム室 マネジャー 田端 義典氏と東・中日本HR事業部 東日本HR営業1部1課 落合 歩氏にお話を伺いました。

1.人と仕事を結ぶ求人情報サービスを提供

ディップ株式会社について教えてください

ディップ株式会社(以下、ディップ)は、『バイトルドットコム』 『はたらこねっと』 『転職Gold』など、アルバイト・派遣・正社員に関する求人情報を取り扱うサイトと、『ナースではたらこ』という人材紹介サービスを展開している会社です。

2013年12月に、転職情報サイト『転職Gold』を、新しいサービスとして開始しました。

2.我々のドメイン環境とのシームレスな連携が、他社に比べて優れていた

ディップがシーエーシー(以下、CAC)の仮想デスクトップソリューション “フリキタスVDI”を導入された背景について教えてください

商品開発本部 情報システム室
マネジャー 田端 義典氏

当初は2014年4月のWindows XPサポート終了に伴うOSのリプレイスと、一定年数が経過したパソコンのリプレイスを検討していました。話が進む中で情報システム室として、「インフラの仮想化」というトレンドや、サーバーの仮想化を進めていたという経緯から、デスクトップの仮想化についてもメリット・デメリットを検証し、今後のクライアント環境の方向性を考える必要があるという事になり、検討を始めることになりました。

デスクトップ仮想化のメリット・デメリットは机上でもある程度わかりますが、使用感や社員の働き方に合っているかどうか、既存インフラとの親和性など実際に使ってみないと分からない部分があったので、テスト環境を導入して検証を行うことにしました。

ちょうど検証計画を立案中に、営業部門から業務でタブレット端末を使いたいというリクエストがありました。当社の業務アプリケーションはWindowsでの利用を想定して作られており、業務利用においてはWindowsが使えることは必須でした。タブレット端末単体ではWindows環境を再現できないため、仮想デスクトップを使ってタブレット端末で業務を行う検証を併せて行うことになりました。

また、別な観点からもお話しすると、ワークスタイルの変革も念頭にありました。2012年から小規模の営業所が多数立ち上がるようになり、人の異動が頻繁になったため、現在のロケーションに縛られたインフラ環境が限界に来ており、デバイスにもロケーションにも依存しないインフラ環境構築を進める必要があるのではないかと考え始めていました。デスクトップの仮想化はその取り掛かりの1つです。

当初、ある会社のテスト環境で、営業社員10名ほどを対象に検証を始めましたが、タブレット端末では営業の管理用ファイルの操作性が良くなく、また、環境そのもののパフォーマンスや、つながりやすさなどに課題が出て来ました。

そんな時、CACからフリキタスVDIで仮想デスクトップのテスト環境を構築していただけるという提案があり、他社のテスト環境を切り上げ、CACの環境でテストをやり直すことにしました。操作性の観点からタブレット端末で業務を行うモデルは時期尚早と判断し、営業社員がノートパソコンを持ち歩いて業務を行う想定に変更し、再度検証を行いました。

他社での検証も行われたとのことですが、仮想デスクトップを導入される際、どのような比較・検討を行いましたか

OSとパソコンのリプレイスを検討していたところから、急きょ仮想デスクトップを検証することになりましたので、かなり短時間での検討でした。操作性や既存インフラとの親和性に加えて、コストも含めて比較・検討を行いました。机上での検討、そして複数社の環境での実機テストを行った結果、CACのフリキタスVDIを導入することにしました。

CACのフリキタスVDI導入の決め手を教えてください

我々のドメイン環境と、認証機能、異なるドメイン環境同士をシームレスに連携させてもらえたという点が、他社と比べて優れていました。あたかも社内LAN上にいるかのような環境を作っていただいたので、ファイルサーバーを利用する際のレスポンスも高かったですね。また、既存インフラと同一ロケーションに構築をしてもらえたことにより、専用線増設といった大掛かりな作業が必要ありませんでしたので、想像していたよりもコンパクトに構築できたと感じています。

また、希望していた月額定額のサービス料金という形態での導入にも対応していただけましたから、初期投資を抑えることができ社内手続きがスムーズになったことも重要でした。DaaSのいいところを捕えつつ、DaaSの欠点を補ってくれるようなサービスを提供してもらえたと、思っています。

3.新卒社員、既存社員、役員の検証を経て、社内へ展開

仮想デスクトップ導入のステップについて教えてください

仮想デスクトップは我々にも未知の世界でしたので、第1ステップは、既存の環境に依存しない新卒社員を対象に導入を行いました。2013年4月の新入社員研修時からしばらく使用してもらい、アンケートやデータを取り、出て来た課題に対処しました。

第2ステップは、既存社員を対象に展開し検証を行いました。第1ステップで仮想デスクトップが問題なく業務で使えることは分かったのですが、既存社員は既に保有しているデータもありますし、業務の数も多いので、今まで行っていた業務をそのまま仮想デスクトップにて行えるかを検証しました。ここでもアンケートやデータを取り、既存社員ならではの課題やリクエストに対処しました。その際、CACにも多大な協力をしていただきました。

第3ステップとして、営業社員への展開を予定していましたが、役員から利用したいとの要望があがり、急きょ予定を変更し、役員にBYODで仮想デスクトップを使用してもらうことになりました。役員からは「パソコンを持って帰らなくてもよくなり、便利になった」と仮想デスクトップに対する評価が確固たるものになりました。

その後の展開も後押しされ、2013年10月から営業社員など約300人を対象に導入を行いました。

また、本来はパソコンの交換と同時に仮想デスクトップを導入する予定だった一部の部署から、前倒しで使いたいとのリクエストがあり、パソコンの交換はせず仮想デスクトップだけを先行して導入しました。既に移行済みのユーザーから、使いやすいという声が上がっていましたので、その声を聞いてのリクエストでした。

仮想デスクトップを活用されるメリットについて、どうお考えですか

まず、持出しパソコンの紛失に対する不安がなくなりました。セキュリティ対策をしていても、物理的なパソコンの紛失は何らかの損害につながりますから、その懸念がなくなりました。

メディア第一事業部
東・中日本HR事業部
東日本HR営業1部1課
落合 歩氏

実際に使用している営業社員にとっては、業務の進め方が変わりました。仮想デスクトップ導入前は、大容量の営業管理用ファイルを外出先で開くことが困難でした。通信環境によっては10分近くかかることもあり、外出先でアクセスすることは現実的ではありませんでした。急ぎの報告が必要な時は、在社しているメンバーに代わって入力してもらうことも何度かありました。アポイントの合間に報告業務をこなそうとしても、そういった事情のため、うまく出来ていませんでしたが、仮想デスクトップ導入後の今は数秒で開くことができ、外出先から適宜報告を行うことが可能になりました。報告のために急いで帰社するといったことがなくなりましたね。

情報システム室としては、パソコンが高スペックである必要がなくなったことで、選択肢が広がり、コストダウンにつながるというメリットがあります。さらに工数がかかっていた作業が短縮され助かっています。例えば、今まで故障した時は、パソコンを持ってきてもらい、古いパソコンからデータを抜き取って、新しいパソコンにコピーしてから渡していたので、数時間から1日近く時間がかかっていました。現在では、仮想デスクトップへの接続ソフトのみがインストールされた新しいパソコンを渡すだけで済みますから、時間短縮だけでなく大きな工数削減になっています。地方拠点については配送時間も含め、さらに時間がかかっていましたが、これからは、各拠点に予め準備しておいた交換用のパソコンを使うことでダウンタイムなしに同じ環境で仕事を続けることができるようになります。以前は社員が異動するたびに情報システム室でセキュリティ設定を変更する必要があったのですが、その必要もなくなりました。

また、ユーザーに依存していたかなりの作業を削減できる、というメリットもあります。Windowsアップデートでも、今まではユーザー主導で実施してもらっており、その確認に多くの工数を必要としていましたが、これからは情報システム室で定期的に一斉アップデートが可能になり、確認作業が不要になります。また、新しいアプリケーションを全社展開することもありますが、そういった際も、マスターを更新するだけで済むようになり、ユーザーの負担なく即時展開が可能となりました。こういった一元管理が可能となったことは運用を行う立場としては画期的だと思います。

仮想デスクトップ導入の際、社内研修などは行われましたか

集合研修は一切行いませんでした。その代わりCACが自社導入した際のやり方を参考に仮想デスクトップに移行する際の手順書を細分化して作成し、手順書通りに作業をしてもらうことで、各社員が導入できるようにしました。手順書は、仮想デスクトップの解説から、データの移行、プリンターの設定、Wi-Fiの設定、など利用シーンごとに分けて9種類用意し、ユーザーの移行作業に対する心理的負担を軽くするように心がけました。また導入前に読むもの、導入中に読むもの、導入後に読むものと位置づけを明確にして、メールで配布しました。
サポート窓口は設定しましたが、思ったほど混乱はありませんでした。

導入の際、苦労されたことはありますか

今回は、セキュリティ対策を目的として、ローカルのOS環境に対しデータの保存やインターネット接続ができないように制限をかけました。この点は最初社員の理解を得るのに苦労しましたが、仮想デスクトップの主旨やメリットを説明する事で最終的には理解してもらえました。その後この点について社員から大きな意見として挙がってきておらず、予想していたよりスムーズに移行できたと思います。

4.外出時の業務効率が向上

フリキタスVDIの評価を聞かせてください

期待以上の効果が現れていると考えます。営業社員にとっては、外出先での状況が大きく変わり、効率が上がりましたので、働き方にもよい意味で変化があると思います。そして、ロケーションにもデバイスにも依存しない環境構築に一歩近づくことができたと評価しています。

CACが独自開発したツールも導入されましたが、その評価はいかがでしょうか

「PCoIPチューナー」*は、低帯域での使用も考えて導入していますが、画像品質に不満を持っている社員はほとんどいないようで、デフォルト(使用しない)状態での使用が多いようです。

「2要素認証」については、まず役員による検証の際に導入し、BYODを実施しました。それまでは休日のたびに会社で使用しているパソコンを持ち帰っていた役員が多かったので、個人のパソコンで仮想デスクトップを利用し、普段通りの環境が使用できることはとても好評でした。

個人情報を扱うシステムにアクセスするメンバーに対してもそのシステム専用の「2要素認証」を導入しました。それまではデスクトップパソコンに対して、アクセス許可を出していたのですが、仮想デスクトップ環境では、どのデバイスからでもシステムにアクセスできてしまうという課題がありました。専用の「2要素認証」を使って、ユーザーアカウントと利用デバイスがマッチした時だけ接続を許可するという制限をかける事で、セキュリティを担保できるようにしました。

デバイスの自由化を進める上で、我々が確認していないところからアクセスされてはリスクを抱えることになります。接続する端末を管理できるようにするためにCACが開発した「2要素認証」は非常にマッチしたソリューションだと考えます。

*PCoIPチューナー:画面転送プロトコルのチューニングが行えるCAC独自ツール。低帯域での仮想デスクトップ使用を快適にすることが可能となる。

5.フリキタスVDI導入で、幅広いワークスタイルを実現する下地ができた

今後、どのようにフリキタスVDIを活用していきますか

既存の社員向けの予定については、来年度の分も前倒しで実施しました。更なる展開については、状況を確認しながら展開を検討していくことになります。2014年の新卒社員については仮想デスクトップで対応していきます。

フリキタスVDI導入で幅広いワークスタイルを実現する下地ができたと思います。今後、例えば在宅勤務を実施しようとした場合、実現できる環境が整ったとも言えます。ユーザーがロケーションに依存しない働き方ができるようになりましたので、新たな勤務形態へとつながっていくかもしれません。

今後フリキタスVDI、並びにCACに対する期待がありましたらお聞かせください 

今後、ユーザビリティが高まるような新しいソリューションへの対応とご提案をいただきたいと思います。

左はCAC フリキタスVDI導入プロジェクトマネージャー 西崎 学

ディップ株式会社様、本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。

ディップ株式会社のURL http://www.dip-net.co.jp/

  • 本記事の内容は2014年2月時点での情報です。

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